本記事では、「日本正月協会とはどのような組織か」をご理解いただくための要点と、当協会が展開している具体的な活動についてご説明申し上げます。
「日本正月協会はどういった活動をしているのか?」という疑問をお持ちの方や、これから当協会との連携・協力をご検討くださる皆様に向けた、公式の案内記事となっております。

日本正月協会を理解するポイント
日本正月協会の運営理念について、理念などの特に根幹となる思想については、下記のページや資料が参考になります。

- 活動の意義
- 大人向け
- 小中学生向け
- 参考リンク




上記資料にも掲げられている通り、当協会の最も根幹となる理念は、「自然への畏敬を土台とする新年祝いの文化を、未来へ発展させること」という言葉としてまとめております。単に古いものを懐かしむ組織ではなく、その本質をとらえて、大事にする部分を守りながら、未来に向けて発展させていくことが大事だと考えています。
その上で、どのような活動をしているのかを理解していただくための、4つの重要ポイントをまとめました。
- 正月とは「日本の伝統文化の総合祭典」
- 協会とは「人と人が協力し合う会」
- 正月協会とは「日本の伝統文化の総合祭典を舞台にした、人と人が輝く舞台づくりの会」
- 大事にしている「地域の多様性」と「政教分離」
「日本正月協会」という名称のうち、「日本」という言葉は活動の領域を示しております。当協会が特に重んじているのは、「正月」と「協会」という二つの言葉に込めた理念です。
正月とは「日本の伝統文化の総合祭典」
皆様は「お正月」と聞いて何を思い浮かべますか?お年玉やおせち料理、初詣、書き初め……。これらはすべて、日本が世界に誇る大切なものです。日本の伝統文化の多くは、お正月に向けた準備の中で磨かれ、お正月という節目に最高潮を迎えます。また、箏(こと)の演奏会やカルタ大会など、大きな催しが全国各地で開かれる時期でもあります。
日本正月協会は、全国47都道府県にわたる訪問調査・研究の結果、お正月を単なる行事ではなく「伝統文化の総合的な祭典」であると定義するに至りました。
協会とは「人と人が協力し合う会」
「協会」という言葉に、格式張った堅苦しいイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。しかし、当協会の捉え方は非常にシンプルです。それは、「志を同じくする人々が手を取り合い、助け合う場」であるということです。私たちは「協会」を、単なる組織や建物ではなく、志を共にする方々との「つながり」そのものであると考えています。
正月協会とは「伝統文化の総合祭典で人と人が輝く舞台づくりの会」
「お正月」という壮大な文化の祭典を舞台として、関わる一人ひとりが主役になれる場を提供すること。それが私たちの使命です。餅つきの技術を持つ方、着物文化を愛する方、歴史に精通している方など、それぞれの専門性や個性が輝くための「きっかけ」や「仕組み」を整えています。いわば、お正月という文化的なプラットフォームの魅力を引き出し、皆様を最適に案内する「総合コーディネーター」のような存在を目指しております。
大事にしている「地域の多様性」と「政教分離」
お正月の形は、地域によって実に多彩です。お雑煮の味付け一つをとっても、餅の形や具材は各地で異なります。私たちは、この「地域ごとの違い(多様性)」を尊重しています。特定の正解を強いるのではなく、各地に伝わる多様な文化のすべてを正解とし、その個性を大切に守り抜きます。
また、特定の宗教や政治に偏ることなく、誰もがお正月という文化を自由に享受できる環境を守ること(政教分離)も、当協会が活動を継続する上で遵守すべき重要なルールとして掲げております。
【私たちのスタンス:伝統の尊重と中立性について】
私たちは、お正月の文化を特定の宗教活動としてではなく、日本人が永きにわたり受け継いできた「生活文化・民俗行事」であると定義しています。
- 教育現場での安心: 公共の教育現場等においては、特定の政治的・宗教的立場に偏らない文化啓発活動を徹底しております。
- 聖域への敬意: 同時に、お正月文化を育んできた神社・仏閣等の歴史的役割を深く尊重いたします。現場での伝統的行為(縁起物の頒布等)においては、その場にふさわしい作法と事前の合意に基づき、活動を推進してまいります。
この「中立性」と「敬意」の両立こそが、お正月を次世代へつなぐ唯一の道であると確信しております。詳細は、別ページの「教育関係者の皆様へ(宗教関係者含む)」をご参照ください。
日本正月協会が解決しようとしている社会課題と解決手段
「お正月」は1,000年以上の歴史を紡いできた日本の伝統文化ですが、現代において消滅の危機に瀕しています。ある調査では、20代の14%が「お正月を知らない・経験がない」と回答しており、家庭環境の変化や多忙な社会構造の中で、文化への関心が薄れているのが実状です。
実際に、岩手県の伝統行事「蘇民祭」が担い手不足により幕を下ろした例に見られるよう、文化の断絶は現実のものとなっています。この背景には、若い世代の「お正月への無関心」という構造的な課題があると考えています。
【解決手段】日本正月協会の具体的取組内容
「お正月の顔(象徴)」の擁立
当協会の活動が本格化した背景には、2017年末、長年「お正月の顔」として親しまれた海老一染野助・染太郎氏が逝去されたことがあります。これを機に、お正月の普及啓発における最大の課題が、文化を象徴する存在の欠落にあることが浮き彫りとなりました。
「お正月はおめでたい」「家族が集まる大切な時間」といった世代を超えた共通言語や認識が希薄化する現代において、必要とされるのは「世代を超えて共有できる象徴的アイコンの擁立」であると当協会は定義しています。
例えば、万博の公式キャラクターや、クリスマスにおけるサンタクロースのように、強烈な印象を与える象徴の存在は文化の浸透に大きく寄与します。しかし、日本のお正月においては、かつての象徴的存在が失われて久しいのが現状です。
こうした背景から、グラフィックデザイナーとしての経歴を持つ創立者の今成優太は、自らが鏡餅を模した姿で「ミスターお正月」と名乗り、文化の象徴となる活動様式を、1年がかりで開発しました。この姿は、誰もが模倣可能な「親しみやすい象徴」として設計されています。
さらに、公式キャラクター「えとネコら」のデザインシステム構築には8年を費やし、協会のシンボルロゴも9年目となる2026年に完成の域に達しました。「ミスお正月」の選出や「認定講師」の育成も、すべては「お正月といえばこれ」という共通言語を社会に広く浸透させるために緻密に設計された取り組みです。
現代人が興味を持つための「入り口」づくり
日本の伝統文化への関心が低下している現代において、興味のない層に対して知識を強要する手法は、多様化が進む現代社会には馴染みません。 そこで当協会は、社会の多様なニーズに対応した「お正月に興味を持つための多彩な入り口」を創出してきました。
AR(拡張現実)技術を用いたおみくじ、お正月検定、各種コンテストやイベント。さらには3DCGモデル、AI生成による音楽や動画など、現代のライフスタイルに即した技術や表現を用いて、人々が自然に文化に触れるきっかけを提供しています。これら「えとネコら」や「ミスお正月」、「ミスターお正月」から各種教育ツールに至るまで、多角的な接点作りが当協会の具体的な実績となっています。
領域を限定しない「総合案内人」としての立ち位置
日本正月協会は、「お正月とは日本の伝統文化の総合祭典である」という基本理念に基づき、特定の分野(餅つき、和食、和装など)のみを専業とする立場はとっていません。あくまで、各専門分野という「パビリオン」へ人々を導くための「総合案内人(コーディネーター)」としての役割に徹しています。
各専門分野の運営を担うのは、協会を活用する皆様一人ひとりです。皆様が主役として輝く舞台を整え、そこに多くの人々を誘致することこそが、2018年の活動開始以来、8年をかけて構築してきた土台です。これまでは組織の基盤づくりに注力してまいりましたが、これからは完成した舞台に多くの方々を呼び込み、共に文化を盛り上げる段階へと移行しています。
日本正月協会のこれから
日本正月協会の2026年の活動指針「Reboot Japan(日本を再起動する)」
DX教育プラットフォーム構築による各種教育活動の強化
当協会は現在、これから多くの方々のお力添えをいただいていこうという段階にあります。そこで、2026年5月に発表した「一般常識検定(商標出願中)」や「ボランティア応募時のオンライン適性診断システム」をはじめ、関係者の皆様との合意形成や共通認識の共有を、より効率的かつ効果的に行うため、独自の「DX教育プラットフォーム」を構築いたしました。この基盤を通じ、皆様との協力関係をより一層強固なものとし、人と人とが深く関わり合う「お正月の場」の活性化に向けた取り組みを加速させてまいります。
教育支援活動としての「AR古典学習おみくじ」の無償提供
当協会では、現代では解読が困難となった「崩し字」のおみくじを、AR(拡張現実)技術を用いて解読・学習できる仕組みを開発しております。これを教育機関へ無償提供することで、次世代を担う子供たちが楽しみながら歴史や書道文化に触れる機会を創出します。神社という「伝統文化を実践する場」と、学校という「学びの場」を明確に切り分け、それぞれの環境に適した形で日本文化の魅力を伝えてまいります。
本プロジェクトでは、京都大学に収蔵されている江戸時代の史料を現代向けに再編集して活用しております。歴史に埋もれかけた先人の知恵を最新技術で蘇らせることで、生きた歴史教育の場を提供します。また、日常では目に触れる機会が少なくなったお正月の伝統品を3Dモデルで閲覧できるツールも用意しており、実物に触れる機会が限られた環境にある子供たちへも、等しく日本の造形美を届ける取り組みを推進しています。
持続可能な伝統文化の継承と発展サイクルの構築
お正月の文化を、数十年、数百年先の未来へつなぐための仕組みを構築します。単に古き良きものを守るだけでなく、時代のニーズに即したデジタル技術(AR等)や新しいキャラクター活用を取り入れることで、若い世代が自発的に「お正月は面白い、価値がある」と感じ、次世代へ伝えたいと思えるような「新しい伝統の形」を創造してまいります。
さらに「認定講師制度」などを通じ、文化の魅力を学んだ人々が、次の社会を担う子供たちへとその価値を伝播していくサイクルを整備します。親から子へ、そして孫へと、文化の継承が自然と回り続ける持続可能な仕組みづくりに注力いたします。
お正月をハブとした和文化の再活性化(和食、和服、和歌、和住、など)

まとめ
日本正月協会の取り組みは、最新のデジタル技術から古典史料の復元、そしてキャラクター戦略まで多岐にわたります。そのため、一見すると「お正月」という言葉の枠に収まりきらない、多層的で難解な活動に見えるかもしれません。
しかし、私たちの根底にある願いは極めてシンプルです。それは、日本人が1,000年以上紡いできた「お正月」という素晴らしい伝統文化を、無関心による消滅から救い、次世代が誇りを持って楽しめる形で再起動(Reboot)させることです。
創立者の今成優太は、文化を静かに見守る「民俗研究者」の視点を持ちつつも、現状を打破するために自ら行動し、新たな仕組みを生み出す「発明家」「起業家」としての情熱を活動の原動力としています。「議論を重ねるよりも、まずは実行し、形にする」という不退転の決意のもと、私たちは歩み続けております。
現在、当協会は組織としての基盤を整え、多くの皆様と共に歩むための新たなステージへと踏み出しました。 私たちの活動は、皆様一人ひとりの「興味」や「協力」があって初めて、真に持続可能な文化の形となります。日本の伝統を未来へつなぐこの大きな挑戦に、ぜひ皆様のご理解と温かいご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。




