あんもち雑煮|香川県のお雑煮|食レポ

2021年1月某日。

高松市内の繁華街にあるぶどうの木。私はセットであんもち雑煮を注文した。ご飯に対する汁物として、雑煮が存在していることにまず驚かされた。私の生家では、雑煮はメインディッシュで、主食は雑煮の中にあるもち、との扱いだからだ。

それはさておき雑煮をいただく。
「汁物としての扱いだから」と、薄い口触りのスープを想像していたが、私の予想は瞬く間に覆された。チーズやコーンポタージュを連想させる濃厚な汁。もちと溶け合っているせいもあってか、ドロリと絡み付くようなとろみがかった汁であった。

この汁があんもちと融合すると、どんなハーモニーを奏でるのか?期待を胸に餅を噛む。しかし、一口目では、あんには届かなかった。
二口目でようやくあんに届く。口いっぱいにあんの甘みが広がる。

あんの甘さと、チーズのように濃い汁。全く異なる強い主張を持つ両者。これだけでは、全くちぐはぐな方向を向いているように感じられるが、この両者の仲を取り持っているのが、青のりの風味だ。ほんのわずかな磯の風味が、バラバラの方向を向いていたあんもちと白味噌の汁をまとめあげ、一つの料理として完成させているのだ。

あんこの入っていない餅ならば、汁の濃厚さに負けて存在すら忘れてしまうだろう。
この料理は、あんと白味噌の奏でるハーモニーがキモ。もちがパッケージとなって、あんこをあんこのまま白味噌の中に送り届けることで、両者の存在感を消すことなく、際立たせる。そんな料理として完成されているのだ。

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