日本正月協会は、昨年末から本年2020年1月20日までの第一期・第二期調査活動に引き続き、2020年1月26日から2月上旬にかけて、山梨、静岡を中心に、新潟、群馬、神奈川など広域関東圏にて、第三期お正月調査活動を実施しました。
これは、正月ナンバーワン都道府県を決定する事業である「正月の殿堂2020」に関連した調査活動の一環です。なお、調査隊は各地域の節分行事にも参加させていただきましたが、節分行事は審査の対象とはしていません。
過去の正月の殿堂2020の調査報告書
正月の殿堂2020第三期お正月行事調査活動が広域に及んだ理由
第三期調査は、新潟から静岡にいたるまでの広域関東圏を調査いたしました。第三期調査活動が広域に及んだのは、この時期にもなると、正月気分も落ち着き、行事が行われる頻度がまばらになるためです。
調査隊は、義務感のみでなく、お正月行事が好きで、活動をおこなっております。なるべく多くの行事に見たい、触れたいとの意欲がありますが、地域を限定するとあまり多くの行事に接することはできません。行事の開催頻度がまばらな中で、なるべく多くの行事に参加するためには、なるべく広域へと地域を拡大して参加をする必要があります。従いまして、第三期の調査活動は、第一期・第二期よりも広域に及びました。
短期間に広域を見てこそ感じる地域の差
1月26日から2月上旬という短期間に様々な地域に触れることで、より鮮明に見えてくるものがありました。それは「地域性の差」です。
特にこちらが何もしなくても、温かく迎えてくださる地域がある一方で、見慣れぬものが近づくとギロリと睨まれる、よそ者を受け付けないような排他的な地域もあります。普段は特に気にしないような地域性も、短期間で様々な地域と触れ合うことで、くっきりとしたコントラストで、鮮明に見えてきます。
我々、日本正月協会は、伝統行事一般を「地域が、地域外の広域社会にも開かれる場」として考えております。「この地域はこういう地域です」という玄関口が、伝統行事の開催というタイミングで、より広い社会に向けて開かれているのです。その地域を知るにあたり、伝統行事は大いに手掛かりになります。
多様性を考えれば、「よそ者を受け付けない地域」というのも、一つの「尊重すべき個性」であることに間違いありません。しかし、人口減少問題が取り沙汰されて久しい現代日本です。地域存続のために、外来者の積極的な受け入れが求められています。そのような時代において、「地域の個性」について、改めて見直すことも、選択肢として考えられるでしょう。
伝統行事は、そのような「地域のあり方を見直す契機」としても、役立つものだと考えております。
様々な地域と触れ合いながら、改めて正月の殿堂2020事業の意義を見直す
このように、様々な地域の方々と触れ合う中で、我々がなぜこの事業を行うのか?その意義や目的が、より鮮明になってきました。
多くの方々と触れ合う中で、我々日本正月協会が何を学んできたのか?
そして、この事業を通して、我々日本正月協会は、社会に対し、何を訴えたいのか?
そのような、我々の思いの丈が詰まった結果発表を予定しております。
正月の殿堂2020の最終的な結果発表は、2020年二月中には行うつもりでおります。
どうぞ皆様、結果の公表をご期待ください。
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